講演の青嵐3

先週は忙しかった! 何が忙しかったと言えば本業関連の講演を3本も拝聴する機会があったから。
まず,2008/3/18火曜は東歯@水道橋でバルセロナからやってきたMonica Vicario DDSが”Optimized soft and hard tissue management in the esthetic zone”の話をした。
彼女はTufts Univ.で専門医教育を受けて故郷のバルセロナに戻りチームプラクティスをしているらしい。内容的には非常に今日的なアメリカの専門医教育の規範となるような内容で,CTGによる天然歯のプラスティックサージェリーからはじまって,前歯のインプラントの審美的なアプローチについて。具体的にはリッジの幅,高さコンタクトポイントからの距離,ソケットプリザベーションなどなどである。スペインではDFDBA,アロダーム,BioossはOKで,FDBAは認可がないらしい。
最後のケースは頬側も舌側も骨を喪失したシチュエーションにブロックグラフトを行い,左右対称性を崩さないでインプラント周囲組織の形態を回復していた。かなり勇気がいるケースだと思うが見事だった。
マクロ的にみると形態不正もそこそこあるし,完璧ではないが十分にpracticalだと思うし,彼女の年齢(30半ば)であることを考えれば大したものだと言えると思う。
次いで2008/3/20は『歯周補綴とインプラント-そのコンセプトと臨床-』のタイトルでDumitru Gogarnoiu DDSの半日の講演。彼はペンシルベニアの歯周補綴の専門医でアムステルダム教授の直系である。招聘したのが西堀先生。
歯周外科の話はほとんどなく,インプラントと天然歯の上部構造とくにジルコニアにフォーカスをあてていた。臼歯部咬合崩壊の症例からフルマウスインプラント,審美的なものまでサージェリーからほ綴物の製作まですべて自分でこなすというスーパーぶり。聞くところによると東欧出身で母国の歯学部は出たが渡米した最初の仕事はヒルトンのドアボーイからはじまり,歯科技工士を経てリンコウなどの著名人に推薦をもらい,奨学金で大学院まで出たらしい。
とにかく仕事のクオリティは素晴らしく,スクリューリテインにこだわっていた。これは非常によく理解できる。
3つ目は臨床歯周病学会関東支部教育講演で宮本泰和先生。テーマは再生療法と前歯部審美インプラントであった。
何はなくともこの人は手術がうまい。ルーペでマクロサージェリーだけど,パピラプリザベーションも非吸収性膜のGBRもここ何年も組織がなくなってしまう現象にはお目にかかったことがないと言っていた。舌を巻くとはこのことだろう。
再生療法はDFDBA+EMDがこの人の基本。理屈は十分に筋が通っているがうまく再生するかどうかは技術次第というのが同業者としての意見。そんな中で,講演に出してくるのはかなりスーパーな結果ばかりで,アウトスタンディングなレベル。
前歯部インプラントはこの10年の経験と勉強により頬側にはフィクスチャーの前に2mm以上の骨が必要でそれはフィクスチャーから鈍的な角度をもって立ち上がることから『バルコニー』という。まったく同意を得たりという感じで,即時埋入を避けてステージドアプローチで問題ないという結論。
小野先生に師事するだけで留学歴はなく独学で研鑽を積まれたのだろうが,ここまで到達できるという素晴らしいお手本である。当方も50歳を迎えるまでには何とか離されずに追いかけていきたいものだと思う。

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